福島第一原子力発電所で、3号機の燃料プールの冷却システムが停止するトラブルが発生し、東京電力は、5日中に冷却システムを復旧させたいとしています。 5日午後2時半ごろ、福島第一原発の3号機にある燃料プールの冷却システムで、電源系統が故障したことを示す警報が作動し、東京電力が確認したところ、冷却システムが停止していました。3号機のプールには使用済み燃料が514本、使っていない燃料が52本の、合わせて566本が保管されていて、プールの温度は午後2時現在で15.1度でした。水温の上昇は、1時間当たりおよそ0.15度と想定されていて、東京電力の安全上の規定で定められている65度に達するまでに、およそ2週間あるということです。このトラブルで、原発周辺の放射線量を測定しているモニタリングポストの値に変化はないということです。福島第一原発では、先月18日に発生した停電に伴って、1号機と3号機と4号機の燃料プールの冷却システムなどが最大29時間停止したトラブルが起きていて、屋外にある仮設の配電盤に入り込んだねずみが端子の間に挟まってショートしたことが原因と分かっています。東京電力が5日のトラブルについて調べたところ、電気系統のうち、屋外のコンテナに設けられた「動力盤」と呼ばれる電気を分岐する設備で、先月のトラブルを受けて、小動物が入らないよう金網を設置する作業をしていたところ、動力盤の故障を示す警報が作動したということです。東京電力は、金網の設置作業と5日のトラブルとの関係を調べるとともに、5日中に冷却システムを復旧させたいとしています。