http://www.jasso.go.jp/eju/eju_nihongo_kaiteian.html日本留学試験「日本語」改定案等の公表について2009年5月7日初出2009年10月13日更新 「日本留学試験『日本語』改定案」を公表します。これは、2010年度からの実施を目途に、日本学生支援機構で、改定準備作業を進めているものです。1.改定の経緯日本留学試験は、我が国の大学(学部)等に外国人留学生として入学を希望する者について、日本語力及び基礎学力の評価を行うことを目的として実施されている試験です。2002 年の第1回試験以来、年2回実施し、2008 年11月の試験で14回を数えました。この間、日本語科目の試験に関し、利用者、関係者から様々なご意見をいただきました。私どもは実施機関として検討を重ね、2008年には、日本語教育関係機関の協力を得て調査および試行試験を行いました。この場を借りまして深くお礼を申し上げます。この度「日本留学試験『日本語』改定案」がまとまりましたので,公表いたします。 2.改定ポイント改定のポイントは、以下のとおりです。(1)シラバスの記載方法の変更 現行(従来)のシラバスは、この試験でどのような能力が問われるのかということについての記載が十分ではありませんでした。 そこで、今回のシラバス案では、次のように変更しました。 ・この試験ではどのような能力が問われるのかということについて記載しました。 ・上の能力を問うために、読解、聴解・聴読解においてはどのような文章(文字で書かれたもの、および、音声によるもの)が出されるのか、また、記述においてはどのような課題が出されるのかを記載しました。 以上の記載方法の変更では、本試験の出題方針をより明確に表すことにより、受験者や成績利用大学等の利用者、その他関係者の方々の理解を促進します。 (2)日本語科目の再編 1.記述の課題のタイプを拡充し、より妥当な出題を行います。また、記述の採点基準および得点表示を変更し、記述の成績が大学等においてより有効に利用されるよう改善します。2.従来、聴解・聴読解に比して読解の比重が低かったことを見直し、よりバランスのとれた領域構成となるよう、改善します。 3.読解問題に複問(一つの文章に対し複数の問題をつけたもの)及び長文といった出題形式を導入し、大学等で求められる読解力を測定するという観点から、より妥当性の高い出題となるよう改善します。 4.受験者の集中力が続くよう、聴解・聴読解の試験時間を短縮します。 領域 得点範囲 時間 試験課題の変更点 現行 再編案 現行 再編案 記述 文法的能力 0~3点 0~50点 20分 30分 課題のタイプの拡充 (参考:試験問題サンプル)論理的能力 0~3点 合計 0~6点 読解 0~160点 0~200点 30分 40分 複問及び長文の導入 (参考:試験問題サンプル)聴解 0~120点 0~200点 70分 55分 聴読解 0~120点 合計(記述除く) 0~400点 0~400点 時間合計 120分 125分 *表中の時間は解答時間を示すものであり、試験時間(問題用紙・解答用紙の配付時間を含んだ試験における拘束時間)は従来と変更はありません。 (修正箇所はここからです。)※2010年6月試験の読解では、長文問題は1文章、その他は短文問題(本文の長さが従来通りのもの)とします。短文問題には、複問のものと従来の単問のものがあります。 (3)領域実施順の変更 これまで「記述」、「読解」、「聴解」、「聴読解」の順で実施していましたが、2010年6 月試験より「聴解」と「聴読解」の実施順を入れ替えます。 2010年6月試験より:「記述」、「読解」、「聴読解」、「聴解」の順で実施4.改定前の成績の得点換算 日本留学試験の成績は、2年間有効としています。(実際に使用可能な年限は、2年を上限として各大学が定めています。) 改定前に受験した際の成績を2010年度以降に使用する場合は、改定後の得点範囲に換算します。換算については、公式Webサイト等でお知らせします。 (修正箇所はここまでです。)5.ご意見等のあて先 改定へのご意見などございましたら、下記にご連絡ください。 なお、ここに記載した内容は、あくまで現時点での案であり、検討及び調整の結果、変更されることもありますので、ご了承ください。 正式には2009年12月頃公表予定の平成22年(2010年)日本留学試験実施要項及び日本留学試験公式Webサイトでお知らせします。